外壁塗装で最も重要!下地処理の役割について
外壁塗装の仕上がりが長持ちし劣化を防ぐためには、下地処理が最も重要なポイントと言っても過言ではありません。
また、下地処理が不十分だと塗装の寿命が短くなるばかりか、仕上がりにも問題が生じる可能性があります。
丁寧な下地処理を行うことで、長期間にわたって美しい外観を維持できるだけでなく、塗装のコストパフォーマンスも向上します。
今回は、
・下地処理とは何か?
・下地処理を怠るとどうなる?
・適切な下地処理のポイントと方法
についてまとめました。
下地処理とは何か?
下地処理とは、塗装の前に行う作業の一つです。
外壁は経年によって発生した汚れや劣化した箇所を綺麗にする工程です。
どんなに高性能な塗料を使用しても、十分な下地処理がされていない悪い状態の上に塗装すると十分に効果が発揮できず不具合が生じる可能性が高くなります。
下地処理を怠るとどうなる
不十分な下地処理により発生する不具合の例をご紹介します。
不具合が発生すると再度工事をする必要があるだけでなく新たな塗膜が増えた分、補修に手間をかかることもあります。
ひび割れ(クラック)の再発
塗膜にひび割れ(クラック)が生じると、塗膜内に雨水が浸入して躯体を劣化させる要因となります。
住宅に使用される塗料には可とう性(柔軟性)を有したものが多くあり、建物の動きに塗膜が追従して割れるのを防ぎます。
しかし、経年で塗膜の柔軟性は失われて固くなりひび割れが発生しやすくなります。
発生したひび割れ(クラック)は、付着性が低下し割れが大きくなっていきます。
この状態のまま新たに塗装をしても、同じようにひび割れ(クラック)が発生します。
塗膜の膨れ
洗浄や雨の直後のような外壁に水分が残っている状態で塗装を行うと発生します。
その他にもひび割れ(クラック)の発生個所から雨水が浸入した影響で発生します。
蒸発する水分の抜け道を塗膜でふさいでしまい塗膜が膨れてしまいます。
膨れが発生した箇所は付着していない状態で、そのままにしておくと他の箇所まで広がっていきます。
その後広がった膨れは剥がれに繋がります。
また、ひび割れ(クラック)から水分が浸入して膨れているとなると、継続的に水分が躯体に浸みている状態です。
躯体への水分の浸入を防ぐ目的である塗装が意味を成していないことになります。
塗膜の剥がれの発生
また、ひび割れ(クラック)の状態が悪化すると塗膜が剥がれてきてしまいます。
どんなに付着性の高い塗料を上から塗装しても、元の塗膜の付着性は回復しないため元の塗膜から一緒に剥がれてしまいます。
塗膜が剥がれると躯体が露出した状態になってしまうため、早急に手直しをする必要があります。
その他にも、塗装面にゴミや埃、藻などの不純物が付着している状態で塗装をすると、新たな塗膜の付着力低下に繋がります。
既存の塗膜と新たな塗膜の境い目で剥がれが発生している場合は、不適切な下地処理が原因の可能性があります。
錆の再発
金属系のサイディングボードなどで錆が発生している場合は、塗装前に錆を完全に除去しないと再度錆が発生してしまいます。
錆が進行すると外壁材自体の耐久性が低下し腐食し外壁材の損傷に繋がります。
耐候性の低下
劣化が進行した外壁は多孔質な状態でスポンジのように水分を吸収してしまいます。
住宅塗装では水性塗料が広く使用されています。
水性塗料は塗料内の水分と反応したり、乾燥する過程で塗料から塗膜に形成されていきます。
塗膜形成に必要な水分が外壁に吸収されてしまうと、硬化不良を起こし本来の性能が発揮できない状態になってしまいます。
高耐候性の塗料を選んだのに早い段階で劣化する可能性があります。
適切な下地処理のポイントと方法
このような不具合を生じさせないために行う下地処理ですが、具体的に
どのような方法があるのか紹介します。
高圧洗浄による汚れ除去
外壁塗装前に基本的には14.7MPa以上の圧力がある高圧洗浄機を用いて付着した汚れを除去していきます。
汚れだけでなく塗膜は劣化していく過程でチョーキングと呼ばれる粉末化する現象が起きます。
その粉を洗い落とす役目や、劣化が進み脆弱になった塗膜を水圧で削り落とす役目もあります。
塗装に適した状態にするには必須の工程となります。
手洗いで十分という施工業者からの話があった場合は、その時点で疑いをかけてよいかもしれません。
幾つか別の施工業者からも意見を聞いてみることをおすすめします。
また、高圧洗浄で綺麗になっても濡れて水分が残った状態で塗装を行うと別の不具合が生じます。
時期にもよりますが、48時間以上の乾燥時間が必要になります。
ひび割れ補修
ひび割れの補修方法はひび割れの幅と、外壁材の種類によって変わってきます。
およそ0.3mm以下のひび割れはヘアークラックと呼ばれます。
ヘアークラックは現時点で悪影響が無い初期段階です。
微弾性フィラーという柔軟性と多少厚みを持たせることのできる塗料にてヘアークラックを埋めていきます。
1mm程度までのひび割れが生じている場合は、シーリング材や樹脂を注入することで割れを埋めていきます。
外壁材がサイディングボードでボードから割れが発生している場合、ボードの劣化が進み脆弱化してる可能性があります。
ボードのひび割れが多く発生している場合は、補修を行っても改善されないため張り替えやカバー工法などが必要になってきます。
コンクリート造の場合は、ひび割れが発生している周辺の弱くなったコンクリートごとV字にカットしてシーリング材やモルタル材で埋めていく方法があります。
ケレン作業
ケレンとは、錆や脆弱した塗膜をスクレーパーやワイヤーブラシなどの手工具や電動工具を併用しながら撤去していく作業です。
それ以外にも目粗しと呼ばれる塗装面を傷つけて凹凸を増やすことで表面積を大きくして密着性を高める意味でもケレン作業を行うこともあります。
まとめ
しっかりとした下地処理をしないと、高級で高性能な塗料を使用しても本来の効果は発揮されず、不具合の発生が起こる可能性があります。
現状の状態や種類によって方法は異なりますが、下地処理の必要ない建物は存在しません。
外壁塗装を検討されている方は、下地処理にもついてもちゃんと対応してくれる施工業者をお選びいただきたいです。
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