コーキングの上に塗装する前に知っておくべき全知識|失敗しない外壁塗装のポイント

外壁塗装を検討中の方から、「コーキングの上に塗装しても大丈夫?」というご質問をよくいただきます。実は、この判断を誤ると数年後に塗膜の剥がれやひび割れといったトラブルに見舞われる可能性があります。
本記事では、プロの視点から「コーキングの上に塗装」する際の正しい知識と、失敗しないためのポイントを徹底解説します。
広島県福山市の外壁塗装、屋根塗装ならイマガワペイントにお任せください。
一級建築士、一級塗装技能士が在籍するイマガワペイントが、今回は「コーキングの上に塗装する前に知っておくべき全知識|失敗しない外壁塗装のポイント」についてご紹介します。
外壁塗装について気になる方は、ぜひ参考にしてください。
また、外壁塗装で気をつけるべきポイントについて気になる方は下記の記事で詳しく解説していますので、チェックしてみてください。
コーキングの上に塗装できる場合・できない場合
塗装可能なコーキング材の種類
すべてのコーキング材が塗装に適しているわけではありません。以下の表で、主要なコーキング材の塗装適性を比較してみましょう。
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コーキング材の種類 |
塗装適性 |
特徴 |
主な使用場所 |
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変成シリコン系 |
◎ 最適 |
塗装密着性が高く、耐久性も優秀 |
外壁サイディング目地(推奨) |
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ポリウレタン系 |
○ 適 |
塗装可能だが紫外線に弱い |
モルタル外壁のひび割れ補修 |
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アクリル系 |
△ 可 |
塗装可能だが耐久性が低い |
内装・一時的な補修 |
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シリコーン系 |
× 不可 |
塗料を完全に弾いてしまう |
水回り(外壁には不適) |
重要ポイント: 外壁塗装で最もおすすめなのは「変成シリコン系」です。塗装との相性が良く、15〜20年の耐久性が期待できます。
シリコーンコーキングが塗装できない理由
ホームセンターで安価に販売されているシリコーンコーキング(200〜500円程度)は、絶対に外壁の目地補修に使用してはいけません。
なぜなら:
- シリコーンの表面は極めて撥水性が高く、塗料が密着できない
- 無理に塗装すると、数ヶ月〜1年以内に塗膜が剥がれる
- 後から除去する場合、通常の3倍以上の手間がかかる
実際にあった失敗事例: DIYでシリコーンコーキングを使用してしまい、塗装業者に依頼した際、除去に丸2日かかり追加費用が15万円発生したケースがあります。
「先打ち工法」と「後打ち工法」どちらを選ぶべきか
コーキング施工には、塗装の前に行う「先打ち工法」と、塗装後に行う「後打ち工法」の2種類があります。
先打ち工法(コーキングの上に塗装する)
メリット
- コーキング材を紫外線から保護できる
- 外壁全体が同色で美観性が向上
- コーキングの寿命が約1.5倍に延びる
デメリット
- 建物の揺れでコーキング上の塗膜にひび割れが生じる可能性がある
- コーキング材と塗料の相性が悪いと剥離のリスクがある
こんな建物におすすめ
- サイディング外壁の一般住宅
- 美観を重視したい方
- 長期メンテナンスコストを抑えたい方
後打ち工法(コーキングの上に塗装しない)
メリット
- コーキング上の塗膜トラブルが発生しない
- 硬い塗料(無機塗料など)との相性が良い
デメリット
- コーキングが直接紫外線にさらされ劣化が早い
- 外壁とコーキングの色が異なり目地が目立つ
こんな建物におすすめ
- 高耐久な無機塗料を使用する場合
- 将来的にコーキングだけを打ち替えたい方
どちらを選ぶべきか?
一般的な住宅の場合、「先打ち工法+弾性塗料」の組み合わせが推奨されます。理由は以下の通りです:
- コーキングの寿命が大幅に延びる
- 美観性が高く、資産価値の維持につながる
- トータルコストで見ると経済的
シリコンコーキングは塗装できない!その理由と対処法
すでにシリコンコーキングが打たれている場合の対処法
前回のリフォームでシリコーンコーキングが使用されている場合、以下の対処法があります。
方法その① 完全除去+打ち替え(推奨)
- 既存のシリコーンコーキングをカッターとペンチで完全に除去
- 変成シリコン系コーキングで打ち直し
- 費用目安:30〜50万円(一般的な戸建て)
方法その② 専用プライマーの使用(応急処置)
- 信越化学「ペインター20」などのシリコン用プライマーを使用
- あくまで応急処置であり、耐久性は通常の半分以下
- 費用目安:10〜15万円
専門家の見解: 長期的な視点では「完全除去+打ち替え」を強く推奨します。応急処置は3〜5年後に再び問題が発生するため、結果的に高コストになります。
コーキング塗装で失敗しないための5つのポイント
ポイントその① ノンブリードタイプのコーキング材を使用する
ブリード現象とは? コーキング材に含まれる可塑剤が塗膜ににじみ出し、黒いシミ状の汚れが発生する現象です。
対策:
- ノンブリードタイプ(可塑剤の溶出を抑えた製品)を選ぶ
- オート化学「オートンイクシード」などが代表的
ポイントその② 乾燥時間を厳守する
コーキング材には「表面硬化」「皮膜硬化」「完全硬化」の3段階があります。
|
硬化段階 |
状態 |
必要な時間(気温20℃) |
作業可否 |
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表面硬化 |
表面に触れても糸を引かない |
30分〜1時間 |
× 塗装不可 |
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皮膜硬化 |
表面がしっかり乾燥 |
3〜7日 |
○ 塗装可能 |
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完全硬化 |
内部まで完全乾燥 |
7〜14日 |
◎ 最適 |
注意点:
- 気温が10℃以下の場合、乾燥時間は2倍以上かかる
- 油性塗料を使用する場合は、完全硬化まで待つべき
- 見た目で判断せず、必ず適切な乾燥時間を確保する
ポイントその③ 弾性塗料を使用する
コーキング部分は建物の動きを吸収するため、柔軟性のある弾性塗料が必須です。
推奨塗料:
- 日本ペイント「弾性ファインパーフェクトトップ」
- 関西ペイント「弾性アレスダイナミックTOP」
硬い塗料(無機塗料など)を使用すると、数年後にコーキング上だけ塗膜がひび割れます。
ポイントその④ プライマー(下塗り)を必ず施工する
コーキング材と塗料の密着性を高めるため、専用プライマーの使用は不可欠です。
使用例:
- 変成シリコン系コーキング → 「セメダイン POSシール プライマー」
- ポリウレタン系コーキング → 「コニシ Gプライマー」
プライマーを省略すると、早期に塗膜の剥がれが発生します。
ポイントその⑤ 2面接着を確認する
外壁のコーキングは、目地の左右2面だけに接着する「2面接着」が基本です。
なぜ重要か?
- 3面接着(底面にも接着)すると、コーキングの柔軟性が失われる
- 建物の動きに追従できず、早期に破断する
確認方法: バックアップ材(スポンジ状の詰め物)が目地の底に入っているかをチェックします。
季節・気候による施工時の注意点
春(3〜5月):最適な施工シーズン
- 気温・湿度ともに安定
- 乾燥時間が予測しやすい
梅雨(6〜7月):施工注意期間
- コーキング施工後に雨に当たると硬化不良の原因に
- 晴天が3日以上続く期間を選ぶ
夏(7〜9月):乾燥が早い
- 乾燥時間が短縮される
- ただし、35℃以上の猛暑日は材料の性質が変わる可能性がある
秋(10〜11月):春に次ぐ好条件
- 春と同様に施工に適した季節
冬(12〜2月):施工困難期間
- 気温5℃以下ではコーキング材が硬化しない
- 乾燥時間が2〜3倍に延びる
ポイント: 理想的な施工時期は春と秋です。梅雨や真冬は避けた方が無難です。
コーキング塗装の費用相場
費用相場(一般的な2階建て住宅の場合)
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工事内容 |
費用相場 |
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コーキング打ち替え(変成シリコン系) |
30〜50万円 |
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シリコンコーキング除去+打ち替え |
45〜70万円 |
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先打ち工法+弾性塗料による塗装 |
80〜120万円 |
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後打ち工法(塗装なし) |
30〜50万円 |
費用を抑えるポイント:
- 外壁塗装と同時に行うことで足場代を節約(約15〜20万円)
- 相見積もりを取り、適正価格を把握する
コーキングを長持ちさせる3つのコツ
高耐久コーキング材を選ぶ
- オート化学「オートンイクシード」(耐用年数20年以上)
- セメダイン「スーパーX」(変成シリコン系高耐久品)
定期点検を実施する
- 5年ごとにコーキングの状態を目視チェック
- ひび割れ・肉痩せが見つかったら早期補修
先打ち工法で紫外線から保護する
- 塗膜がバリアとなり、コーキングの劣化速度が1/2以下に
まとめ:コーキング塗装成功のカギ
「コーキングの上に塗装」する際は、以下のポイントを押さえることが重要です:
- 変成シリコン系コーキングを使用する
- 先打ち工法+弾性塗料で長寿命化
- 乾燥時間を厳守し、皮膜硬化後に塗装
- ノンブリードタイプでブリード現象を防ぐ
- 2面接着を確実に実施する
- 専門業者に依頼してトラブルを回避
特に、シリコーンコーキングは絶対に外壁に使用しないことが最も重要です。DIYで誤って使用すると、後々大きなコストがかかります。
外壁塗装は、建物を長持ちさせるための重要なメンテナンスです。「コーキングの上に塗装して大丈夫?」と少しでも不安を感じたら、まずは信頼できる専門業者に相談することをおすすめします。
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