外壁の苔やカビの原因と対処を紹介
外壁に苔や藻が生えていて気になる方も多いかと思います。
苔や藻が生えてくるのは外壁材や塗膜が劣化している証拠でもあります。
また、そのまま放置していると更なる劣化を引き起こす要因となるため、早いうちに対策をして頂きたいところです。
広島県福山市の外壁塗装、屋根塗装ならイマガワペイントにお任せください。
一級建築士、一級塗装技能士が在籍するイマガワペイントが、今回「外壁のコケやカビの原因と対処を紹介」についてご紹介します。
外壁塗装に使用する塗料を決める上でも重要なポイントになりますので、ぜひ参考にしてください。
外壁に苔やカビができる原因
なぜ外壁には苔やカビができるのかについて、まずは解説していきます。
同じような時期に建てた家でも、外壁の汚れ具合や苔やカビの発生状況がそれぞれ異なります。
苔や藻は植物、カビは菌類ですが、どちらも同じような環境を好む傾向があります。
以下に、苔やカビが増えやすい条件や環境について説明します。
塗膜の劣化状況によって発生しやすくなる
苔とカビは、わずかな栄養分でどんどん増えていきます。
雨などで湿度が上ればすぐに、苔やカビの繁殖しやすい環境ができあがります。
そして苔自身も吸水力を持っているため、その水分が徐々に外壁に徐々に浸み込み、さらなる劣化を招いていきます。
特に古い家屋の外壁は、防水性能が低下すると雨水が染み込みやすくなるため、苔やカビに好都合な環境になりやすいです。
また、外壁の塗料の耐用年数にもよりますが、短いものでは塗装から5年程度で、防水性能が落ちてくるものもあります。
そのため、塗膜の劣化を原因として外壁の含水率が上がり、苔とカビの発生条件を満たしてしまいます。
日当たりが悪く湿気の多い場所に発生しやすい
北側の外壁など、日当たりの悪い面は苔やカビが生えやすいため要注意です。
風通しが悪いとさらに湿気がこもりがちです。
川や池、貯水池や田んぼなどが近くにある場合も、ほかの場所に比べて湿度は高くなります。
林や森などの大きな樹木が密生しているところでは、地面まで太陽光が届きにくく、常に土が湿っているようなところもあります。
このように、森林や水辺、田畑などに近い空気は水蒸気を多く含んでいるのです。
そうした場所に面している外壁は、常に湿度が高い環境にさらされていると言えるでしょう。
結露が発生する家は注意が必要
また、上記の環境に当てはまらない住宅でも、苔やカビの発生しやすい時期はあります。
梅雨や冬の結露に悩まされている家では、屋外と屋内との温度差が大きくなりがちです。
こうした場合、家の外壁にも結露していることが多いため、コケやカビの繁殖を許してしまいます。
苔やカビができやすい外壁の種類
近隣の建物には苔やカビが発生していないのに、特定の建物にだけ発生している場合があります。
苔やカビが発生していない建物は外壁の清掃を頻繁にしているかもしれませんし、塗装を終えたばかりかもしれませんが、外壁の素材や塗装による違いで発生のしやすさが変わります。
現代ではデザイン性の高いさまざまな外壁が登場していますが、その中にも、苔やカビが繁殖しやすかったり、しにくいものがあるのです。
フラットで表面が滑らかな素材は、水はけもよく、乾きやすいと言えます。
水分がなく栄養源が付着しづらく、胞子も溜まりづらいため苔やカビも繁殖しづらくなります。
逆に、デコボコしていたりザラついていたりする素材は水はけが悪く、くぼんだ箇所に水が溜まりやすく、苔やカビに適した環境を作りやすい素材と言えます。
表面が滑らかな素材がおすすめ
苔やカビを予防するのに適した外壁は、金属系のサイディングボード、タイルです。
または、低吸水性タイプのレンガもおすすめです。
一方、デコボコしたサイディングボード、モルタル壁、コンクリート壁、スタッコ塗装、セラミック塗装、リシン塗装などは、苔とカビが生えやすい素材です。
ザラザラやデコボコのある素材で、さらに年数が経過して耐水性が劣化した外壁の場合は注意が必要です。
苔とカビの違いとは
苔や藻は植物、カビは菌類です。
苔は植物なため、生育には水と日光が必要です。
また、光合成を行うため深みどりから黄みどりまで、緑系統の色をしています。
一方、カビは菌類なので、適度な温度と多湿環境がそろい、大気からのホコリなどで栄養も補給なされれば、日光がなくても発生します。
カビは赤、黄、黒、白などの色素を産生する80,000以上もの種類が確認されています。
苔と異なり、緑系統以外の色をしていることが多いです。
外壁の苔やカビの掃除方法
外壁に生えた苔とカビは、軽いうちなら除去できる可能性がありますので、繁殖が進む前に落とすようにしましょう。
しかし、ゴシゴシとたわしや硬いブラシなどで力を入れてこすり洗いしてしまうと、外壁やコーティングを傷つけてしまう可能性があります。
コーティングが剥がれればその部分は耐水効果もなくなり、より大きな修繕費用が必要になってしまうことも考えられますので、掃除の仕方には注意しましょう。
そこで以下、基本的な掃除手順を紹介します。
<手順>
1.外壁にまんべんなく水をかけて、泥汚れなど落とせるものは洗い流します。
2.外壁用洗浄剤などを使い、柔らかいスポンジでやさしくこすり洗いします。
3.洗剤分が残らないよう水をかけて流します。
以上の方法で落ちない場合、お風呂のカビ退治に使うカビ取りスプレーや、塩素系漂白剤を使う方法もあります。
しかし、外壁の塗装を傷めたり、脱色や変色させたりする恐れがあるためお勧めはできません。
洗浄剤を使用する場合は、目や肌に触れないよう厳重に防護して行いましょう。
ただし、使用できない壁もあるため注意書をよく確認してください。
また、高圧洗浄機を使えば手の届きにくいところでも、水さえ届けば洗えるため便利な手段です。
家庭用の高圧洗浄機では出力が弱く苔を落としきれないこともあります。
また、周囲に水が飛び散るため近隣の方の迷惑とならないように使用し、掃除が終わったら日光や風でしっかりと乾燥させるようにしましょう。
業者に依頼した方がよいケースは?
外壁の高所に苔やカビが繁殖してしまった場合、除去作業にはかなりの危険が伴います。
失敗したときのリスクを考えると、自分で対処するよりもプロの業者に依頼した方が安心です。
プロに任せれば、専用機材や足場設置によって、慎重に駆除してもらえます。
また、市販の洗浄剤では落としきれない重度の汚れも、プロの業者ならきれいに落としてくれます。
高圧洗浄する際には、隣家や周囲に汚水が飛ばないよう、しっかりと養生をしたうえで作業を行ってくれるため、迷惑をかける心配もありません。
洗浄完了後に、苔とカビの発生予防策として、割れ目を補修して防水性能を高めてもらうことも可能です。
外壁の苔やカビの対処法
苔やカビの発生を抑えるために重要なのは、多湿で風通しの悪い環境を作らないことです。
しかし、森や川、畑に面した場所に住んでいるからと言って、簡単に引っ越すわけにはいきません。
外壁の素材を変えたり、再塗装したり、定期的なメンテナンスをしたり、数年おきのチェック・修繕を怠らないようにしましょう。
古い外壁については、塗装の耐用年数を過ぎて問題が生じてしまう前に、適切に対処することをお勧めします。
塗装時に使用する塗料で対策
苔やカビができやすい環境なら、ツヤあり塗装を使うことも視野に入れましょう。
外壁に使う塗料の種類は、「ツヤあり」と「ツヤ消し(ツヤなし)」に大別されます。
ツヤありでは、ピカピカと光沢ある仕上がりになり、逆にツヤ消しは、光沢を抑えた仕上がりになります。
苔とカビを防ぎたいなら、ツヤありが効果的です。
ツヤありは、滑らかな外壁になるため撥水性が高く汚れも溜まりにくいため、苔とカビの好む環境ができにくく、外壁自体も長持ちします。
一方でツヤ消し塗料の中には、光沢を抑えるために、外壁表面を粗くする材料が混ぜ込まれています。
塗られると、外壁表面で光を乱反射させ、ツヤをなくす仕組みのため、表面の凹凸に湿気や汚れが溜まりやすくなってしまいます。
しかしながら、デザインを重視した外壁に塗ると、重厚感や高級感が失われてしまう、というデメリットもあります。
まとめ
今回は外壁の苔やカビの原因や対処法を紹介しました。
ご自身で清掃を行うことで対応できることもありますが、高所や手の届かない広範囲に汚れが及ぶ場合は、プロに任せる方がお勧めです。
クリーニングを定期的に行うか、汚れがつきにくい塗装を行うかの判断自体も、素材や塗料の種類、周辺環境、外壁の面積によって左右されます。
迷ったときは、実績のある業者に一度相談してみることをお勧めします。
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