塗装してはいけない屋根?ニチハのパミールとセキスイかわらU その理由を解説
暑さも一段落した秋は、屋根や外壁塗装に適した季節です。
塗料は気温が5度以下になると施工に適さないといわれており、夜露などで一日の施工時間が短くなることもあるため、工期が延びる可能性があります。
屋根や外壁の塗装をお考えの方は、冬になる前の今がオススメです!
屋根材にはどんな種類があるの?
屋根材は大きく分けると、粘土瓦、セメント瓦、スレート瓦、金属系の4種類に分けられます。
粘土瓦は、粘土を使った焼きもので、古くから日本家屋に使われてきた屋根材です。
耐久性が高く、破損しても1枚単位で修繕することが可能なだけでなく、断熱性にも優れており、
夏は涼しく冬は暖かく感じられます。
セメント瓦は、セメントと砂を原料としたもので、デザインも多様で粘土瓦より安価なことに加え、
施工性がよく衝撃にも強いため、一般的に使用されています。
粘土瓦同様に、1枚単位で交換することができます。
スレート瓦は、セメント成分に繊維質の材料を交ぜた薄い屋根板で、広く一般的に使用されています。他の屋根材に比べてカラーやデザインのバリエーションが豊富なことが大きな特徴です。
軽量なため、耐震性に優れているといわれています。
金属系・トタン屋根
トタンとは亜鉛メッキ鋼板のことで、施工しやすく安価なため工期が短くて済みます。
雨漏りしにくいメリットがある反面、金属なのでサビが発生しやすいため、
定期的なメンテナンスが欠かせません。
塗装できない屋根?ニチハの「パミール」
屋根がミルフィーユのように何層にも渡って剥離し、最終的には剥がれて崩れ落ちてしまう。
築10数年程度でボロボロに崩れだしてしまう… そのようなケースが多数報告されているのが
ニチハの「パミール」というスレート屋根材です。
一般的なスレート屋根と比べると、はるかに短い耐久年数です。
パミールは1996年~2008年まで販売されており、販売終了間際に施工した方でも
10年以上が経過していることになります。
屋根がボロボロになると、雨水は下へ染みていき、放置すれば雨漏りに繋がってしまいます。
さらに、剥がれて崩れてしまうため、パミールに塗装をしても剥離は止まらず、
残念ながら耐久年数を長くすることはできません。
パミールの現実的なメンテナンスは屋根葺き替えか屋根カバー工法です。
屋根材がパミールだということがはっきりしている方は、
雨漏りなどが発生する前に屋根リフォームを検討してみてください。
かつて全国で使われたセキスイ「かわらU」
「セキスイかわらU」は、
1970年頃から販売が開始され、瓦の形状でありながら瓦よりも軽い素材で、
屋根を葺き替えたりカバー工法が可能ということから、
40年近くにわたって全国で50万棟以上に使用された人気商品です。
販売当初、セキスイかわらUにはアスベストが含まれていました。
しかし、アスベストによる健康被害が社会的に問題となり、段階的にアスベストに対する規制が厳しくなる中で、1990年8月にノンアスベストのセキスイかわらUを販売しました。
しかし、屋根施工から数年で表面の塗装が剥離し、ヒビ割れが発生してしまう報告が相次ぎ、
大きな問題となってしまったのです。
アスベストは強い粘着性があり丈夫なことから、広く使用されてきたため、
アスベストに代わる素材の開発技術が未熟だったのにも関わらず、
十分な検証が行われていなかったのかもしれません。
また、セキスイブランドを多くの方が信頼し、
革新的な屋根材として全国の住宅に使用されたことが考えられます。
「セキスイかわらU」は販売を終了していますが、すでに施工されている住宅では、
屋根を修繕する際には注意が必要です!
塗装の際の高圧洗浄によってさらに表面が剥がれ、塗装をしてもすぐにまた剥がれるトラブルが
多く報告されており、廃盤商品のため、塗装作業中に割れてしまうと部分的な交換もできません。
そのため、のちのメンテナンスも考えると、屋根葺き替え工事を検討されることをおすすめします。
まずはご自宅の屋根材をご確認ください!
屋根のメンテナンスといっても、築年数や屋根材のよって方法が異なります。
ご自宅の屋根が、瓦かスレート瓦かは知っていても、その製造・販売メーカーまでは
分からないという方も多いのではないでしょうか。
気になる方は一度、図面や仕上げ表で「メーカーと製品名」をご確認ください。
図面や仕上げ表に詳しく記載がない場合もありますので、その場合はプロにご相談ください。
イマガワペイントでは、ドローンを使って屋根の状況を確認し、最適な解決策をご提案いたします。
どんなことでもお気軽にお問い合わせくださいませ。