屋根塗装の相場と失敗しない業者選びのポイント

屋根塗装の相場が気になる方へ。本記事では、屋根塗装の最新相場や費用の内訳、屋根材別の価格、見積もり時の注意点、業者選びのコツまで専門家が徹底解説します。この記事を読めば無駄な出費を防ぎ、信頼できる業者選びと納得の屋根塗装が実現します。
広島県福山市の外壁塗装、屋根塗装ならイマガワペイントにお任せください。
一級建築士、一級塗装技能士が在籍するイマガワペイントが、今回は「屋根塗装の相場と失敗しない業者選びのポイント」についてご紹介します。
外壁塗装について気になる方は、ぜひ参考にしてください。
また、外壁塗装で気をつけるべきポイントについて気になる方は下記の記事で詳しく解説していますので、チェックしてみてください。
屋根塗装が必要となる理由とタイミング
屋根塗装の主な役割について
屋根塗装は、単に屋根の見た目を美しく保つためだけのものではありません。屋根塗装の主な役割は、建物の寿命を延ばすための保護機能にあります。
日本の住宅に多く使用されているスレートや金属、瓦といった屋根材は、紫外線や雨風、気温差といった自然環境に日々晒されています。そのため、塗膜が劣化すると防水性や耐久性が落ち、雨漏りやサビ、カビ・コケの発生、屋根材そのものの劣化に繋がる可能性が高まります。
特に近年のゲリラ豪雨や台風など、異常気象への対策の一つとしても、屋根塗装による防水性・耐候性の維持は非常に重要です。
劣化サインと塗装の適切な時期
屋根塗装のタイミングは、屋根材や環境によって異なりますが、以下の劣化サインが現れたら、塗替えの検討が必要です。
劣化サイン |
具体的な症状 |
放置した場合のリスク |
色あせ・塗膜の剥がれ |
屋根の色が薄くなる、表面の塗膜が部分的にはがれている |
防水性低下による雨漏りや屋根材の劣化が進む |
コケ・カビの発生 |
屋根表面に緑や黒の斑点が見られる |
塗膜の機能低下および屋根材が脆くなりやすい |
ひび割れ・サビ |
スレートの割れ、金属屋根のサビなどが目立つ |
漏水や腐食による屋根全体の損傷 |
苔や藻の繁殖 |
北側や日陰部分に苔・藻が繁殖 |
塗膜が早期に傷み、耐久性が損なわれる |
また、屋根塗装の塗替え時期の目安は、使用している屋根材や塗料の種類によっても異なります。一般的な日本住宅に多いスレート屋根の場合は、約10年前後、金属屋根は7~10年、瓦屋根(特に釉薬瓦以外)は15年程度が一つの目安となっています。また、最近では高耐久なフッ素塗料や無機塗料を使用するケースも多く、その場合はさらにメンテナンス周期が延びる傾向にあります。
塗装時期を見逃すと、屋根材に直接ダメージが及び、補修や葺き替えなど大掛かりなリフォームが必要になることもあります。定期的な点検と、症状が出た際にはなるべく早期の塗装工事の実施をおすすめします。
屋根塗装の相場はいくらか
一般的な価格帯と料金の内訳
屋根塗装の費用相場は、一般的に30万円~80万円程度が目安です。建物の規模や施工内容、使用する塗料のグレードによって大きく変動します。価格には、塗料費・足場設置費・高圧洗浄や下地処理の費用・人件費・養生・諸経費などが含まれるのが一般的です。
費用項目 |
内容 |
おおよその比率 |
塗料代 |
シリコン・フッ素などグレード毎に変動 |
20~30% |
足場設置費 |
安全な作業のため必須 |
20~30% |
高圧洗浄・下地補修 |
汚れや傷みを補修 |
10~20% |
人件費 |
職人の施工手間賃 |
20%前後 |
諸経費 |
資材運搬や養生、廃材処理など |
5~10% |
屋根材別の塗装費用
スレート屋根の場合
スレート(コロニアル・カラーベスト)の場合、1㎡あたり3,000円~4,500円が相場です。日本の住宅でもっとも一般的に使われている屋根材で、施工も比較的容易なためコストを抑えやすい傾向があります。
瓦屋根の場合
日本瓦は塗装が不要なケースも多いですが、セメント瓦やモニエル瓦は塗装が必要となります。その場合、1㎡あたり4,000円~5,500円が目安です。下地処理に手間がかかることや、塗料の選定が重要となる点に注意が必要です。
金属屋根の場合
ガルバリウム鋼板やトタンなどの金属屋根は、1㎡あたり3,500円~5,500円ほどが一般的です。サビ止めや専用下塗り材の使用が必要なため、塗装工程が増えることが価格に反映されます。
屋根材の種類 |
相場(1㎡あたり) |
主な特徴 |
スレート材 |
3,000~4,500円 |
最も多い、比較的安価で塗装が可能 |
セメント瓦・モニエル瓦 |
4,000~5,500円 |
下地や塗料選定が必要、手間がかかる |
金属屋根 |
3,500~5,500円 |
サビ止め等の工程が追加される |
屋根の広さと相場の関係
屋根塗装の総額は、施工面積によって大きく左右されます。戸建住宅では、平均的な30坪住宅の場合の屋根面積は、およそ80~100㎡程度です。面積が大きいほど単価がやや下がる傾向はありますが、屋根が複雑な形状や傾斜(勾配)が急な場合は、追加費用が発生することもあるため注意が必要です。
地域別の相場の違い
屋根塗装の相場は、東京都や神奈川県など都市部ではやや高めに、地方や郊外ではやや安くなる傾向があります。例えば、同じ施工内容でも首都圏では5%~10%程度高い場合があり、これは人件費や交通費、業者数の違いなどが影響しています。地域密着型の業者を選んだ方が、相場から大きく外れた金額になることが少ないため安心です。
見積もり時にチェックしたいポイント
屋根塗装の見積書には、「塗装面積」「使用塗料の名称と数量」「下地処理や付帯工事」「足場設置の有無」「諸経費の内訳」などの項目が分かりやすく記載されているか確認しましょう。また、相場より著しく安い場合は手抜き工事のリスク、逆に高すぎる場合は不透明な費用が上乗せされている可能性もあるため、内容と価格をよく比較検討することが重要です。
屋根塗装の価格に影響する主な要因
使用される塗料の種類と価格差
屋根塗装の費用は、選ぶ塗料の種類によって大きく変動します。一般的に耐久性が高い塗料ほど価格は高くなります。下表は代表的な塗料の特徴と価格帯の目安です。
塗料の種類 |
耐用年数(目安) |
1㎡あたりの単価(相場) |
主な特徴 |
アクリル塗料 |
5~7年 |
1,500~2,000円 |
価格が安いが耐久性はやや低め |
ウレタン塗料 |
7~10年 |
1,800~2,500円 |
コストパフォーマンスとバランスに優れる |
シリコン塗料 |
10~15年 |
2,500~3,500円 |
現在主流。耐用年数と価格のバランスが良い |
フッ素塗料 |
15~20年 |
4,000~6,000円 |
高耐久でメンテナンス周期が長い |
無機塗料 |
20年以上 |
5,000~7,000円 |
最も高価だが耐久性・耐候性に優れている |
耐用年数を意識して塗料を選ぶことで、長期的なコストパフォーマンスを向上させることができます。また、遮熱・断熱効果のある塗料もあり、これらはやや単価が上がりますが光熱費の削減につながることもあります。
下地や屋根の状態が与える影響
屋根材の傷み具合や下地の劣化状況も価格に大きく影響します。塗装の前に下地補修や高圧洗浄、ひび割れの修復が必要となる場合、その分費用が加算されます。特に雨漏りや腐食が進んでいるケースでは、補修工事や補強材の追加などが伴い、予想以上に費用がかかることも珍しくありません。
事前調査で実際の屋根状態をしっかりと診断し、追加工事や補修が必要かどうかを見極めることが重要です。見積書の内訳に下地補修や清掃工程があるか必ず確認しましょう。
付帯工事や足場設置費用
屋根塗装には、塗装作業以外にも諸費用が発生する点に注意が必要です。主なものは「足場の設置費用」「高圧洗浄」「雨樋や板金部など付帯部の塗装・補修」です。
作業内容 |
単価もしくは概算費用 |
注意点 |
足場の設置 |
700~1,200円/㎡ |
安全・品質確保のため必須。再利用時も初回費用がかかる場合も |
高圧洗浄 |
200~400円/㎡ |
塗料の密着・仕上げに必須。汚れ具合によって価格増減 |
雨樋・板金部の塗装や補修 |
10,000~50,000円※規模による |
屋根だけでなく付帯部分も併せてメンテナンス推奨 |
これら付帯作業も見積もり時に必ず明記されているかを確認し、不明瞭な追加料金を請求されないよう注意しましょう。
失敗しない屋根塗装業者の選び方
信頼できる業者の見極め方
屋根塗装の品質や満足度を大きく左右するのは、選ぶ業者の信頼性です。 信頼できる業者を選ぶポイントは、「実績・口コミ」「許可・資格」「所在地の明確さ」「見積内容の透明性」など多岐にわたります。
実績や施工例がホームページやパンフレットで明確に紹介されているか、過去の利用者の口コミや評判を参考にしましょう。また、「建設業許可証」や「一級建築士」などの資格の有無もチェックが重要です。所在地が明らかで、連絡がスムーズに取れるかもポイントです。
相見積もりの重要性
複数業者から相見積もりを取ることで、適正価格やサービス内容を比較できます。 最低でも3社程度から見積もりを取り、価格だけでなく、見積書の記載内容・説明の丁寧さ・質問対応力を総合的に判断しましょう。価格が安すぎる業者は手抜き工事や簡易な材料使用のリスクがあるため、注意が必要です。
見積書でチェックすべきポイント
専門用語が多い屋根塗装の見積書ですが、以下の内容がしっかり記載されているかを必ず確認しましょう。
チェック項目 |
確認ポイント |
工事項目の詳細 |
「下地補修」「高圧洗浄」「下塗り」「中塗り」「上塗り」など工程ごとに金額や作業内容が明記されているか |
塗料の種類・メーカー名 |
シリコン、フッ素など塗料の種類と、日本ペイントや関西ペイントなどのメーカー名が書かれているか |
面積と単価の記載 |
塗装面積(㎡)と1㎡あたりの単価が明示されているか |
付帯工事の詳細 |
雨樋、破風板、棟板金など屋根以外の塗装部分も分かりやすく記載か |
足場設置費用 |
足場費用が別途記載され、合算されていないか |
保証内容 |
工事後の保証期間や保証範囲が分かるか |
不明点がある場合は、遠慮せずに業者へ質問しましょう。この対応からも、業者の誠実さを判断することができます。
悪徳業者の手口と注意点
悪徳業者によるトラブルを防ぐため、下記の手口には十分注意してください。
主な手口 |
具体例・対策 |
訪問販売による急な勧誘 |
「今すぐやらないと雨漏り」との不安を煽る。 契約の即決を迫られた場合は一度冷静になり、家族や第三者と相談しましょう。 |
不自然な値引きや原価割れ価格 |
「本日契約で半額」と過度な値引き。極端に安い場合は内容や塗料の質も確認が必要です。 |
見積書が一式で詳細不明 |
「工事一式●万円」など曖昧な明細は避け、内容が明確な見積書を提出する業者を選んでください。 |
所在や連絡先が曖昧 |
名刺や会社パンフレット、不動産登記簿で住所・連絡先をチェックしましょう。 |
悪徳業者から被害を受けた場合は、消費生活センターや国民生活センターへ相談できます。不安な場合は、地域密着型で長年の実績がある業者を選ぶことをおすすめします。
屋根塗装の相場でよくある質問
火災保険や助成金は使えるか
屋根塗装にかかる費用は高額になるケースが多いため、火災保険や自治体の助成金の活用を検討される方も増えています。ただし、すべての屋根塗装工事が火災保険や助成金の対象となるわけではありません。例えば、台風や雹災など自然災害による屋根の損傷が確認された場合には、火災保険で補償される可能性があります。一方、経年劣化や美観目的の塗り替えは通常、保険適用外です。
自治体によっては、省エネや耐震性向上を目的とした屋根改修に助成制度を設けているところもあります。申請条件や補助金額、受付期間などはそれぞれ異なるため、事前に市区町村の公式ホームページや窓口で確認しましょう。
保証やアフターサービスについて
屋根塗装工事には、施工会社ごとに保証やアフターサービスの内容・期間が異なります。一般的には5〜10年程度の保証が付くことが多く、塗料の種類や工法によって保証期間に差が出ます。たとえば、フッ素塗料はシリコン塗料より高額ですが、保証期間が長いことが特徴です。
塗料の種類 |
保証期間の目安 |
主な特徴 |
ウレタン塗料 |
5年 |
コスト重視、耐久性はやや短め |
シリコン塗料 |
7〜8年 |
バランスが取れた耐久性と価格 |
フッ素塗料 |
10年 |
高耐久で耐候性に優れる |
保証内容で特に確認すべき点は、「どこまでが保証範囲なのか」「瑕疵が発生した場合の対応方法」などです。また、定期点検やメンテナンスの対応内容・費用も事前に確認しておくと安心です。
工期と支払い方法の目安
屋根塗装の工期は、屋根の大きさや劣化具合、天候、そして塗料の種類によって異なります。一般的な戸建て住宅(30〜40㎡程度)であれば、およそ5〜10日間前後が目安です。梅雨時や台風シーズンは、天気による工事の遅延も見込んでスケジュール調整が必要になります。
支払い方法については、多くの業者が「契約時の着手金+工事完了後の残金支払い」の2回払いを採用しています。まれに一括前払いを求める業者もいますが、工事前に全額支払うのはリスクがあるため避けた方が安心です。分割払いや各種ローンにも対応している業者もありますので、資金計画に応じて相談するとよいでしょう。
工事項目 |
目安期間 |
支払いタイミング |
足場設置・下地処理 |
1〜2日 |
契約時 |
塗装作業 |
3〜5日 |
完工時 |
最終点検・引き渡し |
1日 |
完工時 |
滞りなく工事を進めるためにも、工期・支払い条件・支払い方法などは契約前に必ず確認し、書面で明記しておきましょう。
まとめ
屋根塗装の相場は屋根材や使用する塗料、屋根の広さ、地域によって異なりますが、概ね30~80万円が目安です。適切な時期に信頼できる業者へ依頼し、相見積もりや見積内容の確認を徹底することで、費用面や施工品質での失敗を防げます。火災保険や補助金の活用も検討しましょう。
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